真に求めた“終の住処”

札幌市 I邸

川面を渡る風と川のせせらぎ。それらが暮らしにうるおいをくれる瀟洒な邸宅。おおらかな曲線を描くレンガタイルの外壁が特徴的なデザイン。河畔の緑を借景にする開口面の大きなリビングには、河川へ張り出すようにテラスを設えることで、一体感と広がりを演出した。 1階リビングや造作浴室、2階のスタディースペースなどから美しい中庭が望められるのも、オーナーのこだわり。もちろん中庭に面した窓はすべて周辺からの視線が遮断されるよう、プライバシー確保に努めた。 室内にも随所にオーナーのこだわりがちりばめられている。とくにリビングは、タモなどの無垢材を多く利用し造作。2階へと続く階段は芯材に鉄骨を用いることで木の温もりを大切に、ご家族が心から安らげる空間に仕上げた。引込み障子がアクセントとなる和室、曲面のシナ羽目板張りの天井を持つ主寝室、すべてにゆったりした空間が醸し出すあたたかみや開放感は、ここが3度目のご新築だというオーナー一家が求めた、“終の住処”という表現がぴたりと嵌る。どの空間にも暮らしを愉しむことへの深いこだわりと、心地よさが溢れる住まいとなった。