質感豊かに仕上げた白い邸宅

札幌市 S邸

古くからの街並みを新しく塗り変えるような白いタイルと、直線を生かしたスクエアなデザイン。奥まったエントランスと坪庭がアルミのルーバーで目隠しされ、周囲の喧騒と視線をシャットアウト。道行く人もつい足を止めたくなる、オーナーのセンスが発揮された佇まいだ。
設計にたっぷり1年以上を費やしたというこの家は、1階にお母様、2階に息子であるオーナーご夫婦が暮らす2世帯住宅である。お母様が暮らす1階は、エントランスの上品な格子戸からも想像できるように、本格的な和室を備えた木のぬくもりあふれる住まい。そして、オーナーご夫婦が専有する2階は雰囲気が一転、白い大理石と漆喰で仕上げたエレガントな空間である。最初から鉄筋コンクリート造で建てると決め、構造の特性を生かした広さや強さを住空間のなかに表現したのだ。100㎡を超えるフロアにリビング・ダイニング・キッチン、ベッドスペースを計画的に配置して、大胆なワンルームスタイルで使用。最高で4mある天井の高さも伸びやかな気分を誘い、ハイサイドライトから入る自然光が描くコントラストも、空間を立体的に見せ、さらに美しいものにしている。