海と共に暮らす家

石狩市 K邸

札幌から北に向い国道231号線を望来から厚田に向かうトンネルをぬけると、右側には広大な草原、草原、左側には日本海が広がる。 そんなロケーションに魅了され購入されたこの土地に、週末の住宅として計画がスタートした。週末をゆっくりすごすための間取りは、リビング・ダイニング・キッチンを開放感のあるワンフロアで構成し、その続き間として和室を設置。屋根形状や柱や梁といった構造体を現しにしたつくりも、空間全体にダイナミックな広がりを与えている。ゆとりのスペースとして設けた2階には、ひときわ大きな窓から日本海を眺望できるロフトがある。レンガを積んだファイヤースペースも風情があり、海の表情が険しくなる秋から冬にかけては、薪ストーブのあたたかな炎とパチパチはぜる薪の音が、心を癒してくれることだろう。
日常の慌しさから解放され、心豊かな時間を取り戻すために手に入れた至福の空間。あたりには原生花園を思わせる緑の風景に、野の花が誇らしげに咲いている。夏の海風に吹かれて、人も自然も輝きを増すのである。