暮らしの歴史を引継ぐモダンハウス

東京都 I邸

モダンで重厚感漂うデザインに家族の想いと絆を融合させた邸宅。暮らしの中心となるリビングは、デッキの先に広がる美しい庭と連なりひとつの空間となるデザイン。大開口の先に視線を伸ばせば優しい緑が覗く。センスとこだわりを感じるインテリアの中で存在感を放つのが薪ストーブだ。オーナーが長野県にあるメーカーへ出向いて決めたという愛着ある代物。冬になると柔らかな炎が灯り、家族の団欒をより温かな時間へと変える。
お庭の他に欄間も以前のお住まいから引継いだ。新潟の職人により繊細な彫刻が施され年月とともに深みと美しさを増した欄間を和室の照明として生かしたことで暮らしの歴史を繋ぐ趣のある空間となった。リビング、ダイニング、キッチンを一体としたのは料理が得意な奥様が調理の間も家族とコミュニケーションがとれるようにという工夫だ。空間をオープンにして「皆が集まる明るい家」というオーナーのコンセプトがここでも大切にされている。
外観は緩やかな曲線を描くシンプルモダンなデザイン。白いタイル張りの壁には9個のガラスブロックが埋め込まれ、まるでアートのような印象だ。夜になればガラス越しの小さな明かりが外観に光を与え美しいコントラストを強調する。