アールで構成された板張りの外壁と屋根が、建物に柔らかさを与え、帯広らしい伸びやかさを演出している。帯広市街地から南下したメイン道路に面した土地に建つ動物病院。HOPの住宅のような木の雰囲気を取り入れた病院にしたい、というのがオーナーである院長先生の希望だった。
様々な表情を見せるレンガのエントランスを入ると、シナ材・タモ材などの自然素材をふんだんに使った待合室に心が安らぐ。窓際に並ぶベンチや家具も、道産材を用い自社工場で製作したオリジナル。来て頂いたお客様や動物がホッとする空間となった。1階の処置室を中心とした診療部は、院長先生とスタッフの意見をもとに細かい部分までこだわり使いやすさを実現。
また、処置室の階段上部には吹き抜けが設けられ、緊張しがちな雰囲気を和らげるように明るい自然の光が差し込んでいる。2階には、スタッフルームや休憩室など、まるで家のようにくつろげるアットホームな空間が広がる。病院に関わるすべての方が安らぎを感じる空間にしたいという願いから、お客様・動物・そしてそこで働く人の心地よさを考えた院長先生の優しさが溢れる動物病院となった。