贅沢な平屋の家

十勝 K邸

敷地は見渡す限り大豆やビートなどの畑が広がる、十勝らしい雄大な場所にある。恵まれた条件を生かし、この家は二世帯住宅でありながら平屋で構成されている。エントランスと共有のリビング・ダイニングを挟んで、居住スペースが分けられている。来客の対応や会合に利用することができるように、ラウンジが別にしつらえられている。北側のワーキングスペースは長靴でもそのまま入れるようになっており、土間部分にトイレを備えたり、腰をかけて休憩するのを想定して土間と板の間とに30センチの段差が設けられているなど、農作業の合間に気軽に立ち寄ることができるよう配慮されている。洗濯コーナーや浴室もすぐそばに位置するため、居住空間に入る前に農作業の汚れを洗い流すことができるようになっている。建物の前面には広い池を擁した庭があり、どの部屋からも窓からその豊かな景色を眺めることができる。夜は大きな窓から温かい灯りがこぼれ、そこで家族が待っているという安心感があふれる灯台のように見えるという。この家は昔からそこに建っていたように土地に自然に溶け込みながら、新しい暮らしの舞台となっている。