「エレガンス」というキーワードに住まいの中心に円形の中庭を配置した設計である。この建物の敷地は、細長く、道路側から奥へ行くほど地面が高くなり、高低差が3mにおよぶ特異な形状である。敷地の高低差と奥行を魅力に変えるべく、車寄せを兼ねるアプローチからエントランス、玄関、ホール、リビングへ到達するまでの動線に優雅なカーブを取り入れ、その途中にある中庭の景色を望めるようにした。また、中庭をはさんでリビングとベッドルームを分離させ、ふたつの空間を行き来する廊下にも曲線とスロープを取り入れ、プライベートとパブリックの境界にときめくような楽しさを演出。高さのある壁で囲まれた中庭はガーデンパーティにもぴったりで、星がきらめく夜空も丸く切り取ってプライベートな空間に仕立ててくれるのだ。