センスとデザイン性を重視した、2人だけの時を過ごす終の住処 センスとデザイン性を重視した、2人だけの時を過ごす終の住処

北海道 Y邸

仕事を引退し、ご夫婦の終の住処として、4邸目にして最後の建築となる住宅。豪華ではなく〝センスの感じられる家〟がコンセプトとなっている。訪れるゲストとの関係性に合わせて、ガレージやラウンジなどでももてなしができるよう、プライベート空間とは明確に区切ったゾーニングを採用。2階に設けたラウンジは、上質さが漂うデザインとし、接客応対時には、同一フロアの生活空間であるLDKと切り離せるようになっている。LDKでは、リビングからの眺望を重視して大開口を設けるとともに、テラスに向いた窓際に暖炉を設え、暖房機能と同時に、その佇まいにくつろぎを得られる空間とした。床タイルと壁面はシックな色合いで仕上げ、天井と造作のキッチンカウンターの木目の表情と色味を際立たせる仕様としている。2階には、リビング同様、眺望を確保したバーコーナーを配置。同じくシックな色合いでまとめつつ、エキゾチックなパーケットフロアや天井クロスの表情によってアクセントを与えた。直線だけでなく曲線も取り入れた視覚のおもしろさも意識して、エントランスホールの階段は吹き抜けの楕円形とし、小幅板でルーバーを構成することにより美しさを際立たせている。アプローチ横には石と木(羽目板天井)でつくりあげたサンクンガーデンを置くことで、重厚さも感じられる住まいとなった。