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歳月とともに歳月とともに家を磨く家を磨く和洋の融合和洋の融合 ニセコの雄大な自然に抱かれて立つ邸宅。 ニセコの雄大な自然に抱かれて立つ邸宅。オーナーはパウダースノーをこよなく愛するオーナーはパウダースノーをこよなく愛する外国人。私がこれまでに造った和のテイスト外国人。私がこれまでに造った和のテイストを取り入れた住まいを見て指名してくだを取り入れた住まいを見て指名してくださった。常に本物を目指す気持ちが、外国さった。常に本物を目指す気持ちが、外国人の感性にも響いたのかもしれない。人の感性にも響いたのかもしれない。オーナーは「日本に居を構えるからには、西オーナーは「日本に居を構えるからには、西洋と同じスタイルではなく、伝統的な和の洋と同じスタイルではなく、伝統的な和の建築様式にしたい」と要望された。そのた建築様式にしたい」と要望された。そのため、建物の随所に日本様式を盛り込んでいめ、建物の随所に日本様式を盛り込んでいる。和洋のフュージョン、融合である。玄関にる。和洋のフュージョン、融合である。玄関には国産天然石を敷き、ホールには茶庭を設は国産天然石を敷き、ホールには茶庭を設えた。壁は漆喰、扉には引き戸を多く採用えた。壁は漆喰、扉には引き戸を多く採用した。障子や、和陶器なども設置することした。障子や、和陶器なども設置することで和のエッセンスを十分に取り入れた空間で和のエッセンスを十分に取り入れた空間となった。となった。また、階段の手すりは間隔の細かい木製また、階段の手すりは間隔の細かい木製ルーバーで仕上げ、木の香りと開放感を演ルーバーで仕上げ、木の香りと開放感を演出するとともに、吉野窓を思わせる円窓出するとともに、吉野窓を思わせる円窓も数カ所に設けた。日本の文化に惹かれ、も数カ所に設けた。日本の文化に惹かれ、堪能したいというオーナーに、こうした設え堪能したいというオーナーに、こうした設えはことさら新鮮な喜びをもたらしたようはことさら新鮮な喜びをもたらしたようだ。だ。オーナーはタモやナラといった私が標準的にオーナーはタモやナラといった私が標準的に使う道産材の豊かさ、気品ある質感に感使う道産材の豊かさ、気品ある質感に感心された。経年変化とともに磨かれていく心された。経年変化とともに磨かれていく住宅を造りたい。そう願う私たちにとって住宅を造りたい。そう願う私たちにとってこの上ない喜びである。建具や収納家具なこの上ない喜びである。建具や収納家具など一切の造作を自社工場で手がけるシステど一切の造作を自社工場で手がけるシステムを「理想的である」と賞賛してくださっムを「理想的である」と賞賛してくださったことも、光栄だった。たことも、光栄だった。Refining a House with TimeIntegration of Japanese andWestern StylesA residence is embraced by the grandeur of nature in Niseko. The owner is a foreigner who loves the powder snow of the area. He saw the houses I had built with Japanese style adopted, and asked me to build one for himself. My style of always seeking the real things may have touched the foreign heart as well. “As I am going to have a house in Japan, I want it to be in Japanese style rather than western”, he said to me. So, I added Japanese styles in many parts of the house. It seemed to me that foreign people have better eyes for good wood materials. The stately timbers of Hokkaido such as Japanese ash and oak that I regularly use also impressed him. It is the biggest pleasure for us who wish to build houses that would be refined as it changes across ages. 118Residence of Tradition and Innovationchapter 3木の中で暮らす家House to live in wood

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