理想の終の住処

札幌市 I邸

夫婦ふたりの老後の暮らしを豊かに、愉しく過ごすために、思いを込めた終の住処をつくりたいというIさんご夫婦。新しい住まいで叶えたいという夢がいろいろあり、どれもが心躍るような計画でした。
そのストーリーはエントランスから始まります。パーキングから玄関への導入部は各所で表情の異なる庭が設えられ、オープンな空間のリビング・ダイニングでは奥様ご自慢のコンサバトリーがお出迎え。両サイドから自然光が入る開放的なリビングには、スイッチ一つで劇場に早変わりする、本格的なホームシアターを導入。リビングの階段を上がると中2階に大きめの踊り場が設けられ、アーチをデザインした入口の向こうには和室があります。手前に悠々とした広縁、奥に炉を切ったお茶室があり、住空間全体に心地よいメリハリを与えています。階段を昇りきったところは、バーカウンターが造作された、ゆったりとしたホール。ご主人のマイコーナーとして設えた書斎は、ホールとほどよくつながり、奥様と互いの気配を感じつつ、風通しのいい生活を送っていることが伺えます。ご夫婦が望む暮らし方や「好き」から発想したさまざまなパーツが絶妙に響き合うことで結実したこの理想の住まいは、お二人の人生をますます、充実したものにしてくれることでしょう。