本物の素材感をもつセカンドハウス

千葉県 O邸

見晴らしの良い高台に建つこのセカンドハウスでは、日常生活をリセットする仕掛けを随所に施している。
リビングの床に配されたのは、イタリアの建築家ジオ・ポンティのタイル。白い空間を背景に、その鮮やかなブルーがダイニングや庭など住まい全体に繰り返され統一感を生み出している。リビング、ダイニングは、くの字に配すことで奥行を感じさせる設計。収納に組み込まれたアクアリウムでは、揺らめく熱帯魚やクラゲたちが時間の流れをゆっくりと豊かにしてくれている。
リビングに隣接した本格的な和室では丸窓が切り取る庭の佇まいに心が安らぐ。掘りごたつ式のいろり付きテーブルでは食事も楽しめる。建物の前面にはハイビスカスをあしらったプールが設けられ、映し込んだ空の青と白亜の壁が織りなすコントラストが美しい。プールサイドにはバーコーナーがあり、まるでリゾートにいるかのような気分を味わうことができる。夜になると屋内からもれる灯りと屋外照明が幻想的な雰囲気を演出し、視線の先には煌く夜景が広がる。オーナーは、印象的なタイルを活かすため建物に使われる素材のクオリティを重視。無垢のナラ材を使い、何層も珪藻土を重ねることで重みのある空間が生まれ、本物の質感をもつ住まいとなっている。