変形地に建つ家

東京都 T邸

都心にある45坪ほどの変形地。その敷地形状が、プランニングの大きなテーマとなった。敷地に沿って、庭を囲むように扇状に建物を配置することにより、周囲の建物からの視線を遮りプライバシーを確保する構成とした。

生活の中心となるリビングやキッチンは2階とし、庭に面した大きな窓からエントランスコートのハナミズキを、さまざまな角度で眺め、楽しむことができるなど開放感を重視。このハナミズキは、エントランスの門扉を入ると四季折々の表情で出迎えてくれるシンボルツリーだ。

ダイニング・キッチンは、建具の木目を横方向に統一し、天井の羽目板の向きもこれに揃えるという工夫により、空間に広がりを感じられるように演出。ダイニングからリビングに進むに従って高くなる、最大高4.5mの斜め天井も、これに一役買っている。

また、内装にはタモ材やナラ材、珪藻土の塗り壁などHOPならではの本物の素材を多用したほか、建具はオイルフィニッシュ仕上げとし、その美しい質感を大切にしている。

キッチンの奥には、共有スペースとなる書斎を設け、お子様が勉強をしたり、ご主人が書きものをしたりと、家族がほどよい距離を保ちつつ一緒に過ごすことができる団らんの場とした。

季節を問わず、年間を通して快適に過ごせるよう、全館空調や輻射冷暖房など先進の設備も取り入れ、家族の健康と安心をかなえる環境と美しさを備えた住まいとなった。