今回の設計は、吉田山から吹き降ろす新鮮な風を取り込む事と、傾斜立地を生かした採光を軸にご夫婦が暮らす終の棲家として計画しました。生活スペースであるリビングダイニングは2Fに設け、片流れ屋根にすることで十分な採光を確保し、ロフトへと空間を連続させることで狭小住宅を感じさせない開放的な空間となりました。また、2階のどこにいてもやさしい起伏で心を和ませてくれる東山と、五山の送り火の主役「大文字」が一望できるよう、東面には連続した開口を配しました。そして2階の北側にはブリッジをかけ、裏玄関とすることで不利に働いていた特殊立地を生かしております。
「引越ししてから、毎日山の色合いが少しずつ変化するので、微妙な季節の移ろいを感じ取ることができます。今までこの素晴らしさを味わわずに過ごしてきたなんてもったいない気持ちでいっぱいですが、その分今から堪能したいと思います」という施主様の言葉のように、この住まいが時間とともに深くなり、京都の文化とともに生き続けることを願っております。
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